2024年2月5日
論文紹介5 ~CdSの酸溶出を用いたコアシェル構造体の合成~
Haruki Nagakawa, Morio Nagata*
In situ synthesis of CdS/CdWO4 nanorods core–shell composite via acid dissolution
RSC Advances, Volume 10, Issue 1, January 2020, Pages 105-111.
CdSの酸溶出を用いて、CdWO4/CdSコアシェル構造体を合成した論文。Na2WO4の水溶液にCdSを分散させた後、反応溶液を酸性にすることで、CdSが溶出し、CdWO4シェルを形成する。CdWO4シェルはCdSの光腐食を抑制する効果を持つ。
この反応は、2018年に報告したCdWO4/CdS/WO3複合光触媒の合成過程で発見しており、この論文ではその形成メカニズムを追求した。酸性度の強い条件では、ミスドの「ココナツチョコレート」のような複合形態でCdWO4ロッドが析出する。
https://doi.org/10.1039/C9RA09858E