2026年10月13日

論文紹介14 〜溶融塩処理法による直方体型WO3光触媒の合成〜

投稿者: Haruki

 修士課程1年生、秋葉君の論文が、ChemPhotoChem誌に掲載されました。本研究は、東北大学の岡先生の研究グループとの共同研究です。
 本論文では、水からの酸素生成に活性を示す光触媒である酸化タングステン(WO3)に着目し、溶融塩処理法による結晶性や粒子形態の制御に取り組みました。従来、WO3の溶融塩処理では、高温条件下での副反応による不純物の形成が課題となっており、結晶性の向上を目的とした研究例はほとんどありませんでした。そこで本研究では、溶融塩の組成や処理条件を系統的に検討し、LiCl–KCl混合塩を用いた比較的低温での処理が有効であることを見出しました。その結果、不定形のWO3粒子を、結晶性が高く、整った直方体形状を有する粒子へと変化させることに成功しました。
 英文査読誌に限ると、本論文が30報目となります。「30歳で30報」が一つの目標でもあったので、少しだけ達成感があります。今後も、精力的に研究に取り組む学生たちの成果が控えているので、それらを効果的に発信できるよう努めていきたいと思います!